大学生バックパッカーのアメリカ旅行記(ワシントンDC編)

大学生バックパッカーのアメリカ旅行記(ワシントンDC編)

〜ワシントンDC〜 2004年3月

ワシントンDCのDCとは何かがずっと気になっていた。ガイドブックを見ると、「ディストリクトオブコロンビア・コロンビア特別行政区となるようだ。ここはアメリカで唯一どこの州にも属さない、アメリカ合衆国連邦直轄領である。

ここは今までのどこよりもアメリカらしかった。自分の持っているアメリカのイメージにぴったりと重なる。ブッシュ大統領が住んでいるホワイトハウス・9・11の同時多発テロがあったペンタゴン、トマスジェファーソンやリンカーンの銅像などアメリカの政治史・アメリカの歴史がこの街に集約されているような気がする。

街は自然が多かった。シカゴに比べても全然大都市という感じがしない。ホワイトハウスや連邦議会議事堂のある辺りは公園のようになっていて普通の人が犬を連れて散歩をしたりしている。こんな政治の中枢なのに街はしっとりと穏やかだった。

数年前に大規模なテロがあったせいか、セキュリティはしっかりとしていた。ホワイトハウスのあたりはSPが沢山いてうろうろしていると声をかけられる。でも、日本人だとわかると、何もとがめられなかった。これだけでもアメリカと日本の外交関係が良好なのだと分かる。

リンカーンやジェファーソンの銅像があるホールへいくとアメリカの歴史がよく分かる。この国は日本やヨーロッパと違って歴史が浅い。イギリスから渡ってきた人々が自分達の力で独立を勝ち取って自由な国を作ってきた。そして良くも悪くも世界一の経済・軍事大国になり現在に至っている。そこにいたるこの国の歴史を感じることができる、それだけでもアメリカに来てよかったと思い始めてきた。英語の勉強という思いは少しずつ薄れてきた。初めの目的が横道にそれているかもしれないけれどそれはそれでいい気がしてきた。

スミソニアン博物館は日本人として許せない記述があった。原爆投下の時に使われた爆撃機・エノラゲイの模型があり「この原爆投下が戦争を終らせる機会になり原爆投下は正義だった」というような記述がされていた。現在、日米関係はブッシュ・小泉の両首脳の下良好関係にあるが、こういう日米の不幸な歴史を日本人として知っておくこと、そしてそれをこのワシントンという地に来て感じることは何よりも大切なことだと思う。

ホワイトハウス
ホワイトハウス

リンカーンメモリアル
リンカーンメモリアル

ジェファーソンメモリアル
ジェファーソンメモリアル

連邦議会議事堂
連邦議会議事堂

ここのユースホステルは今まで行った中でも特に人が多かった。そして人が冷たかった。 自分の英語のできなさ加減にいらだった。実際今まではなんとかカタコトの英語でやり抜いてきたけれど、ここでは人が多く、みんな仲がよかったのでそれになじむことが出来なかった。英語が出来ないことで馬鹿にされたりもした。サンフランシスコでは英語がそんなに出来なくてもアメリカ人のスタッフに「私も日本語が出来ないからあなたが英語ができなくてもしょうがないわ」と言われたりしたが、ここでは「なんで英語がそんなにできないの?英語が出来ないのにアメリカによくこれたわね?」みたいな感じで言われた。東海岸と西海岸ではやっぱり気質が変わるのかもしれない。

悔しかったし辛かったけれど、ある意味では当然なのかもしれないと思う。世界は英語圏をを中心に周っていて世界のほとんどは英語で物事が進んでいく、日本語というのはあくまでも日本という一つの小さい国の言語でしかないのだ。

ワシントンにしばらく滞在し、フィラデルフィアを経由し、最後の目的地、アメリカの経済・文化の中心地、ロサンゼルスとならぶアメリカ最大の、世界最大の大都市ニューヨークへ向かった。

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