大学生バックパッカーの中東旅行記(イスラエル/エルサレム編)

大学生バックパッカーの中東旅行記(イスラエル/エルサレム編)

〜エルサレム・それぞれの宗教の聖地〜 2005年8月

エルサレムは東と西に別れている。西エリアはヘブライ大学・企業・クラブ・バーなどが並んでいる所謂新市街であり東エリアは岩のドームや嘆きの壁などがあるユダヤ・イスラム・キリストの各宗教の聖地となっている所謂旧市街である。

新市街には一切の興味がなかった。企業や大学などを見る意味はない、バーやクラブなどに行ってもなんの楽しみもない。興味があるのは「今」のエルサレムではなくイエスキリストが通った悲しみの道であり、ムハンマドが昇天したモスクという「過去」のエルサレムであった。

旧市街は街そのものが世界遺産になっていて趣を感じる。エルサレムそのものが城壁に囲まれていて、ダマスカス門・ヘロデ門・シオン門などの7つの門から入ることができる。

ダマスカス門

ダマスカス門の近くには市場があり、所謂ヨーロッパ系のユダヤ人とアラブ系のパレスチナ人がひしめき合っている。明らかに顔が違うので分かるがこの2つの人種が完全に争っているのは雰囲気で分かる。面と向かって殴り合いの喧嘩やいい争いをしているわけではないがお互いがお互いを嫌っているのは第三者である旅行者にも十分に伝わってくるものがあった。なんとも雰囲気が悪い。

この市場の近くにファイサルホテルという安宿がある。地球の歩き方には載っていなかったが、クリフホテルで安い割りに快適で、日本人が集まっているという情報を得ていた。パレスチナ人が経営する宿で世界各国のジャーナリストやパレスチナ人の反政府のメンバーが集まっているところだとも聞いていた。確かに旅行者とは思えない風貌の政治的な運動をしてそうな人たちが何人かいたが、そんなことは旅行者には関係がなかった。宿のオーナーは20才くらいの若者でしっかりしていた。サーメルのような安心感はなかったけれど、仲良くなり、チャイなどを振舞ってくれたりした。クリフホテルであった日本人やタイミングが合わなかったけれどヨルダンから来ているバックパッカーも沢山いてまた中東の遺跡の話などをしたり9・11衆議院選挙の話題や9月11日にエルサレムにいて大丈夫かな?といったようなことを冗談で言い合ったり、トランプで大貧民などをしたりして盛り上がった。


何日間かエルサレム旧市街を見てまわった。エルサレムには旧市街の城壁の中だけでも十分に見てまわるだけの歴史的な観光名所が沢山あった。

嘆きの壁では、実際にユダヤ教徒が中世ヨーロッパの紳士のような格好をして旧約聖書を片手に祈りをささげている。本当に大声で泣いている女の人もいる。こんな光景は世界史の資料集でしか見たことがない。現代においても実際にこういう人たちがいるということは衝撃だった。

嘆きの壁のユダヤ教徒

嘆きの壁のユダヤ人

そのユダヤ教徒にとっての聖域である嘆きの壁の上にイスラム教徒にとっての聖域であるアルアクサー寺院と岩のドームがある。こんな近くに別の宗教の聖域がある、エルサレムでの宗教対立は根が深いだろうなと思う。

岩のドーム

これ以外にもキリストが復活したと言われる聖墳墓教会・マリアの眠るマリア永眠教会とキリスト教徒にとっても聖域なのだ、3つの宗教が交じり合って一つの街を形成している。そしてそれが歴史上ずっと争われてきている。

聖墳墓教会の中
聖墳墓教会の中

聖墳墓教会の外
聖墳墓教会の外

マリア永眠教会
マリア永眠教会

万国民の教会
万国民の教会

旧市街の裏側にオリーブ山がある、実際にイエスキリストも上ったとされるこの丘から見る旧市街の景色は素晴らしかった。上っていく途中に主の泣かれた教会という比較的新しい教会があった。この教会自体にはそんなに歴史はないけれど、ここのステンドグラスに描かれている十字架を通して岩のドームを見ることができる。これを見るとイスラムとキリストが融合しているかのような感覚を覚えてなんともいえない気分になった。

オリーブ山からの景色

主の泣かれた教会からの眺め

ヨーロッパの歴史を少しでも知っていると一つ一つの教会やモスクを見るたびに感動を感じる。ヨーロッパに行く前にこの建物を見れたのは本当に良かった。あの時、テストに寝坊したという運命に感謝した。

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