大学生バックパッカーのインド旅行記(アーグラー・タージマハル編)

インド旅行記(アーグラー・タージマハル編)

〜・タージマハルと38度の熱〜 2004年9月

バナーラスからアーグラーへ移動した。

アーグラーはバナーラスより幾分かマシだった。人もそこまで多くはない。いや、バナーラスがひど過ぎたため多分、正常な感覚を失っているんだと思われる。。

アーグラーに到着すると、異常に体調が悪い。体もだるいし、頭も回らない。吐き気もする。下痢も止まらない。何回もトイレに行った。下痢が普通の下痢じゃない。小便のような大がでる。時々、食べたものが消化されずそのまま下から大として出てくる。こんなことありえるんだ・・・人間の体ってすごいな。

宿になんとかたどり着きチェックインをした。宿で借りた体温計を見ると、熱が38度あった。

とりあえず、もって来た風邪薬と睡眠薬を飲んで、ひと眠りしようと思ったけど、タージマハルがどうしても見たかった。高校生のころに教科書で見た白亜の宮殿。ムガル帝国の皇帝シャージャハーンが妃ムスターズのために建てた愛の墓。絶対にこれだけははずせなかった。

死に掛けた体で、バナーラスで学んだ「交渉」をリクシャーとして、値切りに値切って宿からタージマハルに向かった。

タージマハルは入場のセキュリティチェックが厳しかった。なんかこのセキュリティチェックすら信じられなかったけどさすがに公的機関は旅行者をだましたりはしないだろう。っていうよりも熱で頭がボーっとしていてどうでよもよかった。

セキュリティチェックを終えてタージマハルの中に入った。

タージマハル

これが夢にまで見た、ずっと描いていた白亜の殿堂。やっと本物を見ることができた。 自分の使命を果たしたことで油断したからだろうか。その場で倒れそうになった。体の熱を冷やしたくて中の泉の水をおでこにかけると警備員に怒られた。

頭がボーっとして宮殿の横側で倒れこんだ。4~5時間そのまま倒れてた。観光客や現地のインド人が変な顔をしてみてくる。そりゃそうだろうな。得体の知れないアジアの旅行者が一人で倒れてるんだもんな。

死ぬのかな・・・そういえばインドに死にたいとか言ってなかったっけ??ここ墓だし死んでも別に不思議じゃないよな。。。

でも、やっぱり死にたくないって思った。死ぬわけには行かないなって思った。っつーか本気で死にそうになったことで死ぬとか簡単にいってんじゃねーよって思い始めてきた。

タージマハルは綺麗だった。美しかった。この美しさは一生忘れない。そして俺は絶対に死なない。

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